介護の仕事をしてみたいけど、私に向いてるかな?
どんな人が介護業界に向いているのか、また向いていないのはどんな人なのか、はとても気になりませんか?
ここでは、「こんな人は働くのはやめておこうね」という人や、「こういう人が向いているよ」という事例を紹介します。
介護職に向いていないのはこんな人
どんなお仕事でもそうですが、向き不向きは必ずあります。
介護のお仕事は、高齢者とじかに触れ合うことがほとんどのため、他の職種と比べてある意味特殊な仕事だといえます。
まず、どんな人が向いていないのでしょうか?
他人とコミュニケーションをとるのが苦手な人
まず、介護のお仕事はほとんどが利用者(高齢者)の方と触れ合うお仕事です。
食事の介助やお風呂に入る時のお手伝いなど、常に利用者の様子に気を配りながら作業することになります。
なので、「自分から挨拶ができない人」や「笑顔で接することができない人」など、他人とコミュニケーションをとるのが苦手な人は、はっきり言って向いていません。
協調性のない人
介護は、時には二人一組になって作業したり、複数の人数で取りかかることも多いお仕事。
また日々の「報告・連絡・相談」は仕事をスムーズに進めていくためにも必要不可欠なものです。
なので、協調性のない人はほかの人に迷惑をかけたり、利用者さんを困らせたりと、介護のお仕事には向いていないといえます。
軽い肉体労働ができないほど体力のない人
介護職は、一日に何人もお風呂に入れたり、ベッドの上で寝る向きを変えるお手伝いをしたりと、体力が必要になる仕事があります。
また、施設の中を歩きまわり、何人もの利用者さんとお話をしたりと動きまわることが多いです。
なので、「重たい荷物を少し運んだだけで息切れしてしまう人」「貧血気味な人」など、あまりにも体力がない人は向いていません!
高齢者に攻撃的な人
高齢者は、例えば「服のボタンをとめる」「ベッドから立ち上がる」など、私たちには簡単なことでも時間がかかることがあります。
「気長に待つこと」「嫌な顔をせずに話を聞くこと」など、忍耐力が必要な場面があります。
なので、イライラしてそれを表に出してしまうような人、短気な人は、介護のお仕事には向いていないといえます。
介護職に向いている人
それでは、介護職に向いているのはどんな人なのでしょうか。
気遣いのできる人、思いやりのある人など、基本的に「他人と接することが好きな人」は介護の仕事向きではないかと思います。
そのほかには、どんな人が向いているのでしょうか?
他人と話すことが好きな人・ストレスにならない人
「人と話すことが好き!」という人は結構いるかもしれませんが、介護職の場合は高齢者が主な相手になります。
意思疎通が難しい時もありますが、そんな時に辛抱強く相手の話を聞くことができる人、相手の気持ちを理解しようと努力できる人は、介護のお仕事に向いているといえます。
また、たくさんの人と接することになるので、おしゃべりをすることが苦にならない人は天性の職業といえるかも知れませんよ。
忍耐力のある人
高齢者が相手の介護職は、時に我慢することが必要な場面が出てきます。
どんなことを希望しているのか、またどこに問題があるのか、コミュニケーションをとりながらしっかりと判断していくことが大切になります。
相手の立場になって考えることができる人、辛抱強く相手と向き合うことができる人は、介護のお仕事に向いているといえます。
話し上手より聞き上手
介護の現場では、利用者の人の話をよく聞く姿勢が必要になってきます。
たくさん声をかけることも大切ですが、「うんうん」とうなずきながら話を聞いてあげるだけでも、利用者の人にとっては嬉しいこと。
話を聞いてもらえると精神的にも安定するので、「聞き上手」な人は利用者の人にとってもありがたい存在になります。
向上心のある人
介護の現場では、日々いろいろなことが起こります。
ミスのない人などいないと思いますが、失敗をいつまでも引きずっていると、なかなか前には進めません。「失敗は成功の元」と考え、次に活かす向上心を持つことも大切です。
上手に気持ちを切り替えることができる人、ストレスを上手に発散できる人は、介護のお仕事でもどんどん成長していけると思います。
将来独立したい人
今後も増え続ける高齢者の数を考えると、「介護ビジネス」は将来独立して仕事をしたいという人にはぴったりです。
「介護ビジネス」とは、「サービスや商品を介護が必要な方に提供する事業」のことですが、「通所型」や「訪問型」の介護サービスは比較的始めやすく、現場で経験を積んでおけば、独立後もスムーズに運営していけるメリットがあります。
いま日本では若手起業家が介護にドンドンと参入してきています。
介護業界は変わってきています
昔は「きつい、汚い、給料が安い」と言われていた介護業界ですが、現在はその環境もだいぶ変わってきました。
また、みんなが生きがいを持って暮らせる高齢化社会を目指して、国の取り組みも進んでいます。
ここでは、改善が進む介護業界について取り上げてみたいと思います。
誰かを支え、支えられる「やりがい」
介護職は、究極のサービス業とも言えます。
人の身体に触れ、トイレのお世話から食事のお手伝いまで、ぴったりと寄り添える仕事というのは、ほかにないかもしれません。
自分の支えが誰かの役に立つということは、嬉しいことですよね。
また、支えているつもりで自分も支えられていた、という話もよく耳にします。
「ありがとう」の笑顔ひとつで「この仕事をやっていて良かった」と思える瞬間が、何度も訪れる。
このやりがいは、介護職ならではだといえます。
採用だけでなく育成にも力を入れる介護業界
現在、深刻な人手不足に悩まされている介護業界ですが、少しでも人材を確保しようと、施設や事業所はさまざまな努力をしています。
若い人だけでなく、30代後半や40代の未経験者でも積極的に採用し、教育していこうとするところもたくさんあります。
また、ワークショップを行ったりマナー改善の講座を開いたりと、職員の意識の向上を目指す施設や事業所も増えています。
施設や事業所同士が横のつながりを持って、若い人向けの勉強会を積極的に開いている地域もあり、採用だけでなく教育に力を入れているのも、現在の介護業界の特徴です。
「介護男子」の登場
今まで、介護業界の現場では働く人の8割が女性でした。
しかし、現在は多くの男性が介護業界で活躍しています。
「介護男子スタディーズ」というホームページでは、介護の現場で生かされる男性の持つ力、クリエイティブな現場について紹介されています。
介護の現場から生まれるアートやテクノロジーは、今後の介護業界には男性の存在が必須であることが分かります。
男性であっても女性であっても、介護の仕事に感じる「やりがい」は同じです。
これからは、男女ともに介護の現場で活躍できる場が増えるのではないしょうか。
デイサービスが進化
平成27年に改正された「介護保険制度」では、デイサービス(通所型介護)において、今までより高齢者に対する生活の支援、介護のサービスが充実することになりました。
具体的には、
- 住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるように、地域における医療・介護の関係機関がより連携すること
- 所得の低い人の保険料を抑えること、所得の高い人や資産のある利用者の負担を見直すこと
が目的です。
これらが充実することにより、介護の現場で働く人は、今までよりさらに地域と密着した活動ができるようになり、利用者やその家族とも深いつながりを持って仕事をしていくことになります。
利用してもらうことで、より多くの生きがいを持てるデイサービスを提供していけることになります。
【参考】
「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律の概要」(PDFファイル) 厚生労働省
まとめ
実際、介護の仕事には向き不向きがあると思います。
ですが、向いていない部分だけに目をつけてあきらめてしまうのは、もったいないと思いませんか?
- やりがい
- スキルアップ
- 将来の独立
また、自分たちの両親が年老いた時の準備もいっしょに出来てしまうというメリットもあります。
多くの施設や事業所が働く人を欲しがっている今だからこそ、職場も選び放題です。
何よりも大切なのは「やる気」です、まずは飛び込んでみてはいかがですか?