介護の現場といっても、その種類はさまざまです。
特に、未経験で介護職に就職する場合「どのような施設でどんな仕事をするか」は、とても重要です。
ここでは、介護士として働く現場と種類をご紹介します!
施設の種類と働きやすさを比較してみよう
漠然とでも「こんな仕事がしてみたいな」という希望がある場合、それができそうな施設を探してみるのも良いと思います。
また、「こんな働き方ができないかな?」と自分の都合に合わせて働きたい希望もありますよね。
介護職にはさまざまな施設や現場があり、自分の希望に合ったところで仕事を探すことが大切です。
まずは、施設の種類と働きやすさを比較してみましょう。
入所型
【施設別比較】
- お給料:★★★★★
- 辛さ :★★★★
- 時間 :★★
一般的に「老人ホーム」と呼ばれているのが入所型です。
入所型は、治療やリハビリが必要と認められた高齢者がそこに住んで生活をする施設で、24時間365日体制での介護を行っているのが特徴です。
利用者は、「終の棲家(ついのすみか)」として最期までそこに入所する場合と、症状が改善されたら退院して在宅介護に切り替わる場合があります。
施設によっては要介護度の高い(症状の重い)入居者さんがいる施設の場合は、忙しさは通所型や訪問型と比べて大変かもしれません。
また、日中の勤務の他に夜勤や宿直などがあり、シフト制での勤務になっているところがほとんどです。
ですが、基本給の他に夜勤手当なども多くつくので、「たくさん稼ぎたい!」という人にもオススメです。
施設入所型で求人サービスでよくある例
特別養護老人ホーム(特養・とくよう)
基本的に要介護度3以上の身体が不自由な人を対象に入居が決まる施設で、最後看取られるまで施設に入居することになります。
空くのを待っている待機者が多く、仕事がなくなることは無いと思います。
介護老人保健施設(老健)
老健は、特養と違って麻痺や怪我などのリハビリなどのために一時入所のための施設です。
最近では退院先が見つからない、受け入れ先が決まらないなどの理由から最後まで老健で過ごす人も多く、特養化してきている現状があります。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
軽度の認知症の方を受け入れる施設です。
身体介護、機能訓練、レクリエーションなどを行います。
共同生活になるため、適正がない方や、症状が悪化した方は出ていかなければいけません。
特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム等)
民間事業の参入によって数が増えてきましたね。住まい、食事、生活援助(洗濯など)を受けることができる施設です。
基本的には健康な人しか入居しないので、未経験者は働きやすい環境だと思います。
介護老人保健施設(老健)
老健は、特養と違って麻痺や怪我などのリハビリなどのために一時入所のための施設です。
最近では退院先が見つからない、受け入れ先が決まらないなどの理由から最後まで老健で過ごす人も多く、特養化してきている現状があります。
その他
【地域密着型サービス:地域に密着した小規模な施設等】
厚労省から発表されている主な介護サービスは今のところ全部で24種類、52サービスあります。
会社の方針などでも決まってくるので、実際には働いてみないとわからない部分があります。
これからも規制緩和などで新しい季節が増えることもあるでしょうけど、主な働き先の情報だけは抑えておいた方が良いでしょう。
通所型
【施設別比較】
- お給料:★★★
- 辛さ :★★
- 時間 :★★
主に「デイサービス」と呼ばれるのが通所型。
施設の職員が利用者を車で送迎をし、施設では食事や入浴のお手伝い、またレクリエーションやリハビリなどを行います。
入所型より症状の軽い利用者が多いので、肉体的な負担も入所型よりは少なめかもしれません。
また、入所型と違い勤務時間が決まっていて、夜勤がありません。日曜日がお休みのところも多く、比較的働きやすいといえます。
夜勤手当などがつかないので、お給料は入所型より下がりますが、決まった時間に帰ることが出来るので、介護の仕事をしてみたいけど残業や夜勤は困る、という人にオススメです。
仕事の内容的に車の運転が多くなるので、普通自動車運転免許を持っていることが採用条件であるところも多いです。
通所型で求人サービスでよくある例
通所介護(デイサービス)
ひとり暮らしなどで孤独な高齢者の引きこもりを防いだり、介護をしている家族の負担を減らすなどが目的のサービスです。
利用者は送迎があり、施設では食事など日常生活に関する支援、リハビリなど生活機能を向上させる支援を受けられます。
療養通所介護(デイサービス)
医療的なケアに重点をおいたデイサービスです。
常に看護師による観察が必要な利用者でも、入所せず自宅で生活が続けられるように、生活機能を回復・維持するための働きかけが行われます。
ほぼマンツーマンで接するため、よりきめ細かいサービスを受けることができます。
通所リハビリ(デイケア)
ここで言うリハビリテーションとは、身体の機能の回復だけではなく、これから介護が必要な状態にならないよう、体力を維持する目的でも行われます。
上の通所介護と違うところは、主に体を動かすことに特化しているところです。
認知症対応型通所介護(認知症デイ)
認知症対応型通所介護は「地域密着型サービス」に区分され、認知症になっても住み慣れた町で生活を続けることを目的としたサービスです。
利用者は専門的な認知症ケアを受けることができ、また定員も少人数なので職員の手が行き届いたサービスが用意されています。
訪問型
【施設別比較】
- お給料:★
- 辛さ :★★
- 時間 :★★★★
一般的に「訪問介護」と呼ばれるのが訪問型です。
訪問介護士(ホームヘルパー)が利用者の家まで行き、そこで食事を作ったり洗濯をしたり、また病院や買い物の付き添いなど、主に一人の利用者につきホームヘルパー一人で対応します。
訪問型は利用者と一対一で向き合えるのが魅力なので、しっかりお世話をしたい人に向いているかもしれません。
訪問介護士はパートでの契約が多く、ほとんどが時給制です。
好きな時間に働けますが、一日何件も回らないと大きな収入にはならないかも、です。
なので、稼ぎたい!という人よりは、空いた時間を使って介護のお仕事をしたいという人にオススメです。
訪問型で求人サービスでよくある例
訪問介護(ホームヘルプ)
ホームヘルパーとして求人されていますね。
訪問介護士が利用者の家を訪れて、食事や入浴の手伝いなどを行うサービスです。
ほかには、食事を作ったり洗濯をしたりなどの生活援助、また病院や買い物の付き添いなども行います。
訪問入浴
一人で入浴することが難しい利用者に、専用の浴槽を家の中に持ち込んで入浴の介助をするサービスです。
専用の移動車があり、看護師を含めた3人1組で介助にあたります。
訪問看護
自宅で療養生活を送っている利用者の元に看護師などが訪問し、食事やお風呂のお手伝いのほか、病状のチェック、在宅でのリハビリテーションなどを行うサービスです。本人だけでなく、その家族からの相談や助言も行います。
24時間365日対応している施設もあり、夜間など緊急時に対応してくれるところも増えてきました。
訪問リハビリ(訪問リハ)
自宅で療養生活を送っている利用者の元に理学療法士などが訪問し、身体的な機能の向上を目指すサービスです。
施設でのリハビリテーションと違うところは、怪我をしない動きや歩行練習などを実際に生活の場で訓練を行うことができるので、より生活に密着したリハビリテーションを受けられることです。
夜間対応型訪問介護
夜間対応型訪問介護は、夜間帯(18~8時)に利用者の家を定期的に訪問するサービスです。
訪問した家で食事やお風呂のお手伝いなどをし、また安否確認を行う「定期巡回」と、ベッドから転落したなど緊急時に、訪問介護員を呼んで介助を受けたり、救急車の手配などを行う「随時対応」のふたつがあります。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
一日に数回、定期的に訪問して食事やお風呂のお手伝いなどをし、また安否確認を行う「定期巡回」と、利用者からの通報により対応や訪問を行う「随時対応」を組み合わせたサービスです。上の夜間対応型訪問看護と違い、24時間対応となります。
医師や看護師との連携があり、訪問介護と訪問看護が一体的に提供されるのが特徴です。
まとめ
いかがでしたか?
介護職は、施設の種類も多い上に、介護士に求められるスキルも場所によって変わってきます。
未経験であっても力を発揮できる場所はたくさんあり、いろいろと経験して自分に合った働きやすさを知ることも大切です。
ぜひ、あなたが活躍できる場を見つけてください!